法華経八巻

画像提供:奈良国立博物館 撮影:佐々木 香輔

法華経八巻

奈良国立博物館所蔵

国指定重要文化財
鎌倉時代 13世紀 1276年(建治二年)東大寺僧宗性作

東大寺僧、宗性が各巻末に発願の主旨、及び書写者等を明示し、自筆で奥書を記している。

木造日蓮聖人坐像

画像提供:長栄山 本門寺 撮影:Noriaki Oota

木造日蓮聖人坐像

東京 長栄山 本門寺所蔵

国指定重要文化財
鎌倉時代 13世紀 1288年(正応元年)伝 日法作

日蓮聖人七回忌に、六老僧の一人、日持上人と日淨上人が願主となり造立。聖人ご在世の姿を映したところから、生身の御尊像と呼ばれる。
また御生母の遺髪を、入滅時まで肌身離さず持たれ、その遺髪が右手の払子に差し入れられていることから、孝道示現の祖師とも称される。

仏涅槃図 絹本著色一幅

画像提供:金栄山 妙成寺 撮影:石川県七尾美術館

仏涅槃図 絹本著色一幅

石川 金栄山 妙成寺所蔵(石川県七尾美術館寄託)

石川県指定有形文化財
室町時代 16世紀 1568年(永禄11年)長谷川等伯作

釋迦入滅の姿のみならず、仏弟子や鳥獣の悲嘆にくれる
姿を多彩色で描き、細密な描線は、それらの感情をも伺える等伯30才の力作である。

日蓮聖人涅槃図 紙本著色

画像提供:身延山 久遠寺 撮影:身延山 久遠寺

日蓮聖人涅槃図 紙本著色

山梨 身延山 久遠寺所蔵

身延山 久遠寺宝物
明治時代 19世紀 1884年(明治17年)杉谷雪樵作

日蓮聖人の入滅に際して、弟子檀越の悲嘆の情を細緻に表現されている。聖人への止みがたい哀惜追慕の念が、涅槃図を作成させた要因と考えられる。御弟子方は、聖人の枕辺を囲んで一心に法華経を読誦し、在家の信者たちは、悲しみに身をよじらせ、聖人入滅の厳粛な有様を今に伝えている。

如来滅後五五百歳始観心本尊抄

画像提供:正中山 法華経寺 撮影:正中山 法華経寺

如来滅後五五百歳始観心本尊抄

千葉 正中山 法華経寺所蔵

国宝
鎌倉時代 13世紀 1273年(文永10年4月25日)日蓮聖人著作

『如来滅後五五百歳始観心本尊抄』は『立正安国論』『開目抄』『撰時抄』『報恩抄』と共に、日蓮聖人の主要な著作であり、宗旨である「本門の本尊」「本門の戒壇」「本門の題目」の三大秘法を開顕した書。
日蓮聖人が宗旨を顕示され、御自身が「當身の大事」と称することから日蓮聖人門下の最も重要な教典である。
本書は不惜身命の強信の信者、その中でも無二の志ある者に披見が許された日蓮聖人内証の法門である。
前年には『開目抄』を述作し、上行菩薩の自覚を内示され、本書ではその内証を開示された。
本書の内容及び『副状』の教示等により、古来本書は聖人の三大部・五大部の随一に数えられ、一期の大事の『開目抄』が「人開顕の書」であるのに対して、本書は「法開顕の書」に定められる。